小学生などがプログラミングを学ぶのに最適なビジュアルプログラミングの「Scratch(スクラッチ)」には、拡張機能があるのをご存じでしょうか?
初期表示の画面には表示がないため見逃しがちですが、実は使えるととても便利な拡張機能がScratchには備わっています。
この記事では Scratchでのプログラミングをより楽しむことができる拡張機能について紹介していきたいと思います。
意外と知られていないScratchの拡張機能とは

scratchには「見た目」や「動き」などのカテゴリーとは別に、11種類の拡張機能があります。
拡張機能では、ペン・音楽・音声合成・ビデオモーションなどの機能を追加出来たり、LEGOやmicro:bitなどのハードウェアとの接続も可能になります。
拡張機能を追加することによって、より複雑で高度なScratchのプログラム作成が可能になります。

左下の紫色の拡張機能アイコンをクリックすると拡張機能の一覧が出ますので、そこから必要な機能を選択して追加します。追加すると、その機能アイコンが表示されます。
これで使用する準備は完了です。
拡張機能は複数選択することも可能ですので、いろいろ組みあわせてゲームのバリエーションを広げてみてください。
Scratchの拡張機能の種類
Scratchの拡張機能にはどのようなものがあるのでしょうか。
簡単にscratchをパワーアップできる拡張機能のうち、よく使われる機能をいくつか紹介していこうと思います。
Scratchの拡張機能:①音楽

Scratchの拡張機能の1つ目は、オリジナルの音楽を作成する事ができる機能です。通常のカテゴリーに表示されている音ブロックは、すでに作られた音楽を流すだけですが、こちらの音楽の機能では、自分の好きな音楽を作成する事が可能です。
楽器の種類、テンポ(曲の早さ)、音階を選ぶことができるようになっています。選択できる楽器は、ピアノやオルガン、ギターなど21種類。ドラムは18種類が準備されています。
こちらの音楽の拡張機能では、曲を作るための音符は数値で表現されていますが、数値部分をクリックすると鍵盤が表示されてそこから音を選択する事が可能なので、数値だと分からないと悩むことはありません。
ここで作成した曲は、スタートボタンと同時に繰り返しで流しておくことで、ゲーム中のBGMとして使用することもできますので是非試してみてください。
Scratchの拡張機能:②ペン

Scratchの拡張機能の2つ目は、いろいろな色と太さの線を引くことができる機能です。
キャラクターの動きに合わせて「ペンを下ろす」と「ペンを上げる」の作業を繰り返すことで、線を引くことができます。
角度や距離をうまく考えることで、三角形や四角形、星などいろいろな図形を書くことができるので、実際に小学校の算数の授業などで使用されています。
Scratchの拡張機能:③ビデオモーションセンサー

Scratchの拡張機能の3つ目は、ビデオモーションセンサーです。パソコンのカメラを使用してステージ上に映像を映し出すものになります。
カメラが取得した映像の動きをモーションとして取得し、その動きによってプログラムを制御する事が出来ます。動きによってスプライトのコスチュームを変更したり、手品のようにスプライトを隠したりする、ARのゲームを作成することができます。
スマホゲームなどでもよく使用されているARとはどのようなものかを簡単に体験・理解させることができる機能です。
パソコンにカメラが付いていない場合は使用できません。WEBカメラを別に購入するか、カメラ機能が付いているパソコンで使用するようにしてください。
Scratchの拡張機能:④音声合成

Scratchの拡張機能の4つ目は音声合成の機能で、指定した言葉を実際にパソコンにしゃべらせることができる機能です。動画などで機械音声を使用しているものは多いと思いますが、Scratchでもそれが可能になります。
見た目のカテゴリーなどで「こんにちはという」などのキャラクターに吹き出しで言葉を話させる機能はよく使用されますが、この音声合成を組み合わせると、実際にキャラクターがしゃべっているようなゲームを作成することができます。
声や言語を変えたりできるので、会話のようなやり取りも可能です。
Scratchの拡張機能:⑤その他の拡張機能

その他の拡張機能として、ハードウェアを接続して動かすことのできるmicro:bitやLEGO BOOST、LEGO MINDSTORMなどがあります。
ScratchとそれぞれのハードウエアをBluetooth(ブルートゥース)で接続することで、micro:bitをScratchの命令を実行するコントローラーとして使用する事が出来たりします。
こちらを使用するには前もってパソコンにScratch Linkというソフトウェアのインストールが必要になります。
道具や準備に手間はかかりますが、手軽にロボットプログラミングを楽しみたい人におすすめの機能です。
まとめ
Scratchの拡張機能について紹介してきましたが、いかがでしょうか?
拡張機能を使えば、Scratchのプログラミングの幅が広がるだけでなく、普通のScratchではできなかったことができるようになります。
音楽はゲームを盛り上げる時に使うと面白いですし、ペンについては規則的な図形を書きたいときなどに便利です。
ただScratchでゲームを作るだけでなく色々アレンジしてみたい人や、一段階上のScratchをやってみたいという人は、ぜひいろいろな拡張機能を試してみてください。