プログラミング教育の「ねらい」とは:必修化の背景

近年、より重要性が増している「プログラミング教育」ですが、その「ねらい」を当記事では解説していきます。プログラミング教育がとても重要であることを考えると、プログラミング教育を取り入れた狙いもおのずとわかってきます。

また、そのねらいを知ることで「学校教育でプログラミング教育が必修化された理由」もわかってくるはずです。簡単に結論を言ってしまうと「プログラミング教育で身に付くスキルが重要」であり、それが将来的に「必須」になってくるからです。

これからの日本を考えると、ITスキルは身に付けておく必要があるのです。

プログラミング教育の「ねらい」

  • プログラミング教育はなぜ導入されたのでしょうか?
  • プログラミング教育の「ねらい」とは何なのでしょうか?

端的に言ってしまうとプログラミング教育は「時代に求められており、絶対的に必要になるから」ということです。身の回りがITに支配されているといっても過言ではないこの時代、ITに関する知識はこれから必須になっていくからです。

  • ITに強い人材を育成するため
  • 国際的な競争に負けないため

筆者はプログラミング教育の狙いは上記に集約されるのではないかと考えています。

ITに強い人材を育成するため

自分の身の回りを改めて見回してみると、テクノロジーがあちこちで活用される社会になってきました。もちろん、このトレンドは当面は続き、IT技術はより進歩していくとみられています。

IT技術は変化するスピードが速く、ついていくのがやっとな大変な産業です。

プログラミング言語を学ぶ以上に、自ら試行錯誤して答えを導き出せるスキルを持っている人材がとても重要となります。こうした必要なスキルは、プログラミング教育で育つ中で徐々に身に付くといわれています。

また、こうしたITに関連する人材は将来的に「圧倒的に不足する」と言われています。経済産業省が発表した試算では2030年に最大79万人、最低でも16万の人材が日本で不足すると予想されています(「IT人材需給に関する調査」より)。

筆者は実際に現場にでて働くエンジニアですが、IT技術の進化に対してスキルを十分に保有した人材が追い付いていません。

ますます発展していくといわれているIT産業の現場において、現時点でIT人材が不足していることから、将来的には人材の奪い合いになることが容易に予想できます。こうした事態に備えるためにも、プログラミング教育を必修化し、普及していく「ねらい」があります。

国際競争に負けないため

世界的にみるとプログラミング教育を早期から取り入れている国が多いです。以下の記事ではイスラエル、イギリス、韓国などを取り上げていおり、かなり早い段階からプログラミング教育が実施されていることがわかります。

それ以外でも、たとえばロシアやシンガポール、エストニア、アメリカ、フィンランドといった国々では、将来を見据えてプログラミング教育を取り入れており、IT技術を取り入れた産業のために早い段階から人材育成を行っています。

こうした国々に対すると、日本のプログラミング教育は後れを取っている印象があります。

プログラミング教育を早期から取り入れている国では優秀なスタートアップが数多く生まれ、それらが国を支える新しい産業になっています。アメリカはGAFAをはじめとして大企業が生まれていますし、近年ではフィンランドやスウェーデンといった北欧も負けていません。

IT産業が発展していくのは日本だけではなく、全世界における必然的な流れです。

それに加えて、国境を越えて仕事をするような人材のグローバル化を考えると、ITスキルが弱い国は「国際競争に負ける」ことを意味します。プログラミング教育を導入し、ITスキルを保有する人材育成は以上に重要であることがわかるかと思います。

政府がプログラミング教育を推進する「ねらい」が、ここにもあると考えられるでしょう。

まとめ

プログラミング教育を導入する「ねらい」について考えてみました。プログラミング教育は将来を見据えた、ある意味での戦略的な一手であると思っています。でも現状は統一的なプログラミング教育が展開されているわけではありません。

プログラミング教育が今後、重要視されていく未来は容易に想像できると思います。

しかしながら、IT人材の不足が現時点でも叫ばれている以上、学校教育においても満足なIT教育を施すことが出来ず、人材育成が十分に行えるとは言えないのです。将来的に「プログラマーやエンジニアの奪い合い」になる可能性があります。

だからこそ習い事としてプログラミング教室に通うことが非常に有益であると確信しています。

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