成功するために「新人エンジニア」がやるべき仕事の取り組み方

当連載では「未経験者」がエンジニアとして働くために必要な業界の知識などを解説する記事を投稿しています。さて、今回の記事では未経験からシステムエンジニアになった人に向けて、「先輩エンジニアが新卒未経験者エンジニア」に期待していることを書いていきたいと思います。

ここで紹介した期待に添えることができれば未経験者としても十分なんじゃないかということです。それはつまり「新人エンジニアの仕事の仕方」にも繋がっていくと考えるので読んでおきましょう。

結論:仕事の成果に期待はしていない

なんて書いてしまうと反感を覚えるかもしれませんが、実は1年目に対して感じていることは、これが現実なのだから仕方がないと思っています。システムエンジニアというのは、専門スキルが要求される職人的な立場で仕事をすることになりますので、新人研修という「基礎的な内容」だけに取り組んだ新人がいきなり活躍することはほぼ不可能です。

ですので、未経験者に対して早急な結果を求めるのは「かなり難しい」のが本音です。逆にいうと先輩エンジニアはあなたが成長できるように助けてくれるはずですし、そうしなければいけない立場にあるはずです。未経験から業界に入ったのに、すぐに結果を求めてくる場合はちょっと注意が必要かなと思います。

あなたの仕事の質・結果に対しては期待をせず、辛抱強くあなたの成長に付き合ってくれるはずです。もしそれが出来ないようなら、その人は「人の上に立つ準備ができていない人」ということになります。先輩エンジニアとしてやるべきことはあなたに理解してもらえるように仕事内容や技術的なこと、心構えを伝えようとすることです。

多くの新人は「早く結果ださなきゃいけない」と焦ることもあるかもしれませんが、多くの先輩エンジニアはあなたを暖かく見守っているということを知っておいてもらいたいと思います。多くの先輩エンジニアも「未経験者」だった過去があるはずですので、あなたの気持ちを分かってくれているはずです。

未経験の新人エンジニアが取り組むべきこと

先輩エンジニアが未経験の新人エンジニアに対して期待していることは、どちらかというと「日々の行動」になります。新人エンジニアとしてIT企業に未経験から入社してくる、ということは「ITに興味を持っていて頑張りたい」という意思の現れのはずですよね。その意志をちゃんと貫いてくれるのか、また、社会人として働く意欲がきちんとあるのかに対して期待しています。

要するに、学ぼうとしている姿勢・頑張ろうという意気込みがあるかを見ています。例えば、重要なことはメモを取る、一度聞かれたことは(なるべく)忘れない、興味を持って行動するなど、日々のちょっとした行動が評価の対象になります。

新人は現場で頑張っている姿を見せて、日々勉強の勢いで仕事に来てくれれば良いのです。興味があってIT企業を選んだのなら、その興味・情熱のまま突き進んでくれることを期待しています。新人エンジニアの仕事は、あなたが抱いた興味に対して責任を持つことなのです。

あと、これは意外と大事なんですが年々できる人が減っている感じなのできちんと書いておこうと思います。それが何かと言うと「コミュニケーションをとって欲しい」ということ。例えば質問した時も黙っていたり首を傾げるだけの人がいますが、これは質問した側にとって大迷惑なのでやめて欲しいです。分からなければ分からないで良いのです。

答えを待っているのも時間の無駄(筆者はあえて沈黙を貫いたり、同じ質問を何度も聞きますが)なので、多くの人は「黙っている = 理解できた」だと捉えるはずです。わからないなら「分からないです」といって欲しいですね。できれば「〇〇の部分がわかりません」と言ってくれると良いですね。

できれば1年で辞めて欲しくない

入社したばかりで「仕事が分からない」や「仕事についていけない」と考えて、「IT業界が合わないのかな」と感じてすぐに挫折してしまうのはもったいないのでやめましょう。なぜなら、未経験なのにいきなりエンジニアの仕事がこなせるようなる人は本当に稀ですし、仕事として戦力になるには1年くらいの期間が必要だからです。

エンジニアは専門職なので知識と経験が求められる現場だから仕方ありません。なので仕事の成果に対して「無理に責任を感じる必要はない」のです。新人はやる気を持って、学ぼうという姿勢を見せてくれるのが一番いいんです。まずは分からないなりに一生懸命になること、技術的な課題や改善点はその後で十分です。

エンジニアという仕事は奥が深く、実際に「仕事が楽しい」と思えるようになるには1~3年くらいは必要です。なので、最初の1年で今後を判断するのではなく、少なくとも数年はきちんと向き合ってみて、仕事への適性を判断してみるのがよいと思います。ただし働き方に疑問があり、体調が悪くなってしまうなど「生命の危機」を感じられるのならばすぐに辞めた方がよいかもしれません。

コツコツと積み上げよう

先輩エンジンが新卒未経験のエンジニアに対して期待すること、すなわち新人エンジニアの仕事のやり方について解説してみました。ここで書いたことを簡単にまとめると以下のような感じになるかと思います。

  • 技術的なことよりも姿勢を見せる
  • 毎日コツコツと一生懸命に取り組む
  • 分からなければ先輩に質問する

とにかく新人は「やる気を見せる」ことに尽きます。勉強しようとする意思を見せる。これが大事ですね。やる気の見せ方は人それぞれなので詳しく書くことはしませんが、少なくとも「どういう態度で仕事に来るか」は見ています。仕事の質・結果は2年目になってからで十分です。まずは日々の業務の中で知識と技術を身に付けましょう。それが新人にとっては先決になります。